会社設立後に行うこと
■会社設立後の各種手続きについて
会社設立後には、各種官公庁への届出が必要です。
このページでは、代表的な届出例を記載しておきますので、参考にされてください。
各役所へ提出する書類は、一覧すると、数が多く、難しそうな名前のため、「すごく大変そうだな」と感じるかもしれません。
しかし、届出のための書類へ記入する作業や手続きはそれほど難しくはありません。各所の窓口でていねいに説明してくれますし、その場で担当者と一緒に書類を作成することもできます。
各官公庁に行く前には、事前に電話等で届出に必要な物を確認してから行くようにしましょう。
ご自身で手続きを行う時間がないという方は、専門家の力を借りてはいかがでしょうか。税務関係は税理士さんや公認会計士さんに、社会保険関係は社会保険労務士さんに依頼することができます。特に社会保険関係は特殊なものも多いので、各所の窓口に直接出向くか、社会保険労務士さんと相談したほうがいいかもしれません。
当事務所では、「東京税経総合会計事務所」様と提携しておりますので、会社設立後のご相談に関しましても万全のサポートをご提供することが出来ます。
それでは、法務局に申請した後の流れを見ていきましょう。
※地域によって、提出書類の名称や書式に多少の違いがあります。また、添付書類も異なる場合があります。参考としてご覧いただき、必ず地域の各所へ事前に確認してください。
■届出が必要となる代表的な官公庁
税務上の届出と社会保険上の届出が必要です。
税務関係
・税務署
・市区町村役場および都道府県税事務所
(東京23区の場合は、都税事務所のみ)
社会保険関係
労働基準監督署に届け出る書類がハローワークで必要になるため、
労働基準監督署→ハローワークという順番で手続きを行います。
・労働基準監督署
・ハローワーク(公共職業安定所)
・社会保険事務所
上記各官公庁それぞれに提出する書類があり、提出期限も設けられています。
提出期限内に手続きを行うようにしましょう。
■提出する書類について
各官公庁に提出する書類を説明します。
≪ 税務関係の届出 ≫
税務署
会社を設立したことを税務署にまず報告します。
その他、確定申告など納税に関する手続きを行います。
| 提出書類 | 国税庁のサイト(http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/index.htm)から、書式をダウンロードできます。 ・法人設立届 ・青色申告の承認申請書 ・給与支払事務所等の開設届出書 ・減価償却資産の償却方法の届出書 ・棚卸資産の評価方法の届出書 ・源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書 など |
| 添付書類 (法人設立届を提出する際に添付するもの) |
・会社の登記簿謄本 ・定款のコピー ・株主名簿または従業員名簿 ・設立時の貸借対照表 など |
市区町村役場および都道府県税事務所(東京23区以外の場合)
会社を設立したことを市区町村と都道府県税事務所に報告します。
| 提出書類 | 事業開始等申告書 |
| 添付書類 | ・会社の謄本 ・定款のコピー |
都税事務所(東京23区の場合)
会社を設立したことを都税事務所に報告します。各区役所へは都税事務所から連絡がいくので、区役所に届け出る必要はありません。
| 提出書類 | 事業開始等申告書 |
| 添付書類 | ・会社の謄本 ・定款のコピー |
≪ 社会保険関係 ≫
労働基準監督署
労働保険(労災保険・雇用保険)の加入手続きを行います。
| 提出書類 | ・保険関係成立届 ・概算保険料申告書 |
| 添付書類 | ・会社の謄本 |
ハローワーク
雇用保険の手続きを行います。
| 提出書類 | ・適用事業所設置届 ・雇用保険被保険者資格取得届 |
| 添付書類 | ・雇用従業員が以前雇用保険の被保険者であったときは被保険者証 ・会社の登記簿謄本 ・従業員名簿 ・賃金台帳 ・出勤簿 ・労働保険関係成立届の控え(労働基準監督署の受付印のあるもの) |
社会保険事務所
社会保険(健康保険・介護保険・厚生年金保険)の加入手続を行います。
| 提出書類 | ・新規適用届 ・新規適用事業所現況書 ・被保険者資格取得届 ・健康保険被扶養者(異動)届 |
| 添付書類 |
・会社の謄本 ・賃貸契約書の写し(事務所が賃貸である場合のみ) ・預金口座振替依頼書 ・出勤簿 ・従業員名簿 ・賃金台帳 ・源泉所得税の領収書 |
■届出書類の説明(記載例)
≪ 税務関係 ≫
税務署へ提出する書類
◇法人設立届(記入例はここをクリックして下さい)
会社を設立したことを税務署に届け出るための書類です。
添付書類とともに、会社設立から2ヶ月以内に提出しなければなりません。
税務署所定の用紙を使用します。4枚綴りになっている書式の場合、残りの書類は、都道府県税事務所や市区町村役場へ提出する書類として使用できます。
| 主な記入事項 | 提出日、所轄の税務署名、会社名、会社住所、代表者名、代表者の住所、会社の設立日、事業年度(定款に記載してあるとおり)、資本金(金銭の出資額のみ)、定款に記載している事業目的(主なもの)、事業開始日などを記入し、該当の添付書類に○をし、会社の代表者印を押印します。 「設立の形態」は、その他に○をします。 |
◇青色申告の承認申請書(記入例はここをクリックして下さい)
青色申告を選択する場合、この届出が必要になります。
会社設立日から3ヶ月を経過した日と、最初の事業年度終了日とのいずれか早い日の前日までに提出しなければなりません。
年に一度申告する法人税には「青色申告」と「白色申告」があります。青色申告は事務作業には手間がかかりますが、節税の上でも青色申告のほうがメリットが大きいでしょう。ぜひ、青色申告の申請をおすすめします。
| 主な記入事項 | 提出日、所轄の税務署名、会社名、会社住所、代表者名、代表者の住所、定款に記載している事業目的(主なもの)、資本金(金銭の出資額のみ)、などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
| 「自」には会社設立日を、「至」には事業年度末日を記入。 | |
| 「1」の該当欄の□にチェックを入れ、その欄に会社設立日を入れます。 | |
| 「2」は、作成する会計書類を記載します。「伝票又は帳簿名」には“総勘定元帳”“現金出納帳”“仕訳帳”“棚卸帳”などを入れます。「帳簿の形態」には“大学ノート”など、どんなものを使って会計作業を行っているのかを入れます。会計ソフトを使用するのであれば“パソコン会計による記帳”と記載します。「記帳の時期」は“毎日”“毎月”“10日毎”のように入れます |
◇給与支払事務所等の開設届出書
給与の支払いをするために必要な書類です。
会社設立から1か月以内に提出しなければなりません。
会社を設立し、従業員を雇用すると、当然給与の支払いが生じます。会社は、従業員に支払う給与から所得税を天引きし、その所得税を国に納めます。そのために必要な書類です。社長や取締役など役員報酬の支払いがあるので、従業員がいなくても届出が必要です。
| 主な記入事項 | 「開設」を○で囲みます。 |
| 提出日、所轄の税務署名、会社名、会社住所、代表者名、会社設立日、定款に記載している事業目的(主なもの)、給与支払開始日、従業員数(全従業員数も)などを記入し、会社の代表者印を押印します。 | |
| 「開設・廃止の内容」は“法人設立”にチェックします。 | |
| 「屋号」には、会社名を記載します。 | |
| 一人のみの会社の場合「事務担当者の〜係名」に取締役名を記載し、その下の欄に“代表取締役”と明記します。 | |
| 「給与の定め方」は“月給”または“日給”と記載します。 | |
| 「税額の有無」は、通常の場合は“有”に○をします。 |
◇減価償却資産の償却方法の届出書(記入例はここをクリックして下さい)
決算期ごとの原価償却資産の計算方法を税務署に届け出る書類です。
最初の事業年度の確定申告書の提出期限までに提出しなければなりません。
資産のうち、自動車など長期的に使用していくもので年々価値が下がっていく「減価償却資産」は、計算方法が複雑です。
通常の資産は、購入時に全額を経費として計上しますが、原価償却資産の場合は、複数年にわたって経費として計上していくことになります。
その場合「定額法」か「定率法」を選びます。そのどちらを選択するかを税務署に報告するというわけです。
「定額法」は、毎年一定の金額を計上する方法です。
「定率法」は、初年度に多く計上し、その後は徐々に少なく計上する方法です。
届出をしない場合は「定額法」になります。どちらを選べばいいかわからない場合は、税務署や、税理士さんあるいは公認会計士さんと相談するようにしましょう。
| 主な記入事項 | 提出日、所轄の税務署名、会社名、会社住所、代表者名、代表者の住所、定款に記載している事業目的(主なもの)などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
| それぞれの資産や設備について、償却方法を記載していきます。「定額法」か「定率法」のいずれかです。 | |
| 「参考事項」には、新しく会社を設立した場合は1に○をし、会社設立日を入れます。 | |
| 「屋号」には、会社名を記載します。 | |
| 一人のみの会社の場合「事務担当者の〜係名」に取締役名を記載し、その下の欄に“代表取締役”と明記します。 | |
| 「給与の定め方」は“月給”または“日給”と記載します。 | |
| 「税額の有無」は、通常の場合は“有”に○をします。 |
◇棚卸資産の評価方法の届出書(記入例はここをクリックして下さい)
仕入れ・販売の業務を行う会社に必要な書類で、決算期ごとの棚卸資産(在庫)の評価方法を税務署に届け出る書類です。
最初の事業年度の確定申告書の提出期限までに提出しなければなりません。
棚卸資産の評価方法は大きく「原価法」「低価法」の2つに分かれ、さらに「原価法」には8つの方法があります。
届出をしない場合は「最終仕入原価法」となります。選んだ評価方法は、原則3年間は変更できません。
どの評価方法を選べばいいのかわからない場合は、税務署や、税理士さんあるいは公認会計士さんと相談するようにしましょう。
| 主な記入事項 | 提出日、所轄の税務署名、会社名、会社住所、代表者名、代表者の住所、定款に記載している事業目的(主なもの)などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
| 「事業の種類(又は事業所別)」の欄に書き込み、それぞれの評価方法を記載していきます。 | |
| 「参考事項」には、新しく会社を作った場合は1に○をし、会社設立日を入れます。 |
◇源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書
源泉徴収の手続きを簡素化するための書類です。
特例を受ける月の前月末までに提出しなければなりません。
会社が従業員に給与を支払う際は源泉徴収を行い、その源泉徴収は会社が毎月納税しなければなりません。ただし、従業員が10名未満の会社は、この申請をすれば、半年分の源泉徴収をまとめて納めることができます。つまり、源泉徴収の手続きが、半年に一度で済むのです。
| 主な記入事項 | 提出日、所轄の税務署名、会社名、会社住所、代表者名などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
| 「月区分」には、半年分の年月を入れます。月ごとに、支給した人数と額を記載していきます。「外書」とは、臨時で雇用した人数を入れます。上段には臨時雇用者の人数および支給額を、下段には臨時雇用者も含めた人数および支給額を記載します。 | |
| その下は、該当しなければ空白でかまいません。 |
市区町村役場および都道府県税事務所へ提出する書類(東京23区以外の場合)
◇事業開始等申告書(法人設立届)
会社を設立したことを市区町村と都道府県税事務所に報告するための書類です。
各都道府県、各市区町村の所定の用紙を使用します。必要事項を記入して提出します。
税務署に提出した「法人設立届」が4枚綴りであれば、2枚目(都道府県税事務所提出用)と3枚目(市町村提出用)が使用できます。4枚目は自社控えですが、念のため提出する用紙もコピーをとっておくと安心です。
添付書類とともに、会社設立から1ヶ月以内に提出しなければなりません。
東京23区の場合、区役所への提出は必要ありません。
| 主な記入事項 | 提出日、所轄の税務署名、会社名、会社住所、代表者名、代表者の住所会社の設立日、事業年度、資本金、定款に記載している事業目的(主なもの)、事業開始日などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
| 「設立の形態」は、その他に○をし“金銭出資による新規開業”と記載します。新しく会社を作った場合に、このように書き入れます。 |
都税事務所へ提出する書類(東京23区の場合)
◇事業開始等申告書(法人設立届)
会社を設立したことを都税事務所に報告するための書類です。税務署に提出した「法人設立届」の2枚目(都道府県税事務所提出用)が使用できます。4枚目は自社控えですが、念のため提出する用紙もコピーをとっておくと安心です。
添付書類とともに、会社設立から15日以内に提出しなければなりません。
| 主な記入事項 | 提出日、所轄の税務署名、会社名、会社住所、代表者名、代表者の住所、会社の設立日、事業年度、資本金、定款に記載している事業目的(主なもの)、事業開始日などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
| 「設立の形態」は、その他に○をし“金銭出資による新規開業”と記載します。新しく会社を作った場合に、このように書き入れます。 |
≪ 社会保険関係 ≫
労働基準監督署へ提出する書類
◇保険関係成立届(記入例はここをクリックして下さい)
労災保険と雇用保険に加入するための手続きで、従業員を一人でも雇用した場合に必要です。社長のみの場合には必要ありません。
添付書類とともに、従業員を雇用した日の翌日から10日以内に申請しなければなりません。
「労働保険(労災保険と雇用保険の総称)」の適用を受けるために、雇い主である会社がこの申請を行います。「労災保険」は、従業員が仕事中(通勤中も含みます)にケガをしたり死亡したりした際に、従業員や遺族に給付される保険です。「雇用保険」は、従業員が失業した際に、失業中に給付が受けられる保険です。
| 主な記入事項 | 会社名、会社住所、定款に記載している事業目的(主なもの)、保険関係成立年月日、従業員数などを記入します。 |
| 「事業主」のところも記載。最後に代表者名を記載して、会社の代表者印を押印します。 |
◇概算保険料申告書(記入例はここをクリックして下さい)
労働保険は、保険料の概算額を前払いすることになっています。そのため、従業員が所属している会社は、この申請が必要です。
新規に保険関係が成立した会社は、保険関係の成立の日から50日以内に申告・納付しなければなりません。
◆ハローワークへ提出する書類
◇適用事業所設置届(記入例はここをクリックして下さい)
雇用保険に加入するための手続きで、従業員を一人でも雇用した場合に必要です。
添付書類とともに、従業員を雇用した日の翌日から10日以内に申請しなければなりません。
労災保険の保険関係成立届(労働基準監督署の受付印のあるもの)の提出が求められるため、ハローワークへの申請は、労働基準監督暑へ保険関係成立届の手続きをした後に行います。従業員が以前、雇用保険の被保険者であった場合は、被保険者証の提示が必要となります。
◇雇用保険被保険者資格取得届(記入例はここをクリックして下さい)
雇用保険事務所で働く人が雇用保険の適用を受けられるようにするため、事業者が届け出なければならないものです。
従業員を雇用した場合、適用事業所設置届と同時に提出します。
◆社会保険事務所へ提出する書類
「社会保険(「健康保険」「介護保険」「厚生年金」の総称)」に加入するための手続きです。社長一人の会社も、必ず加入しなければなりません。
手続きする期限は特にありませんが、会社設立後は速やかに手続きを行いましょう。
「健康保険」は、病気やケガをして病院で診察や治療を受けた際に、給付が受けられる保険です。「介護保険」は、介護が必要になるかもしれない将来のために備えておく保険です。「厚生年金」は、老後の生活保障を受けるための保険です。
◇新規適用届(記入例はここをクリックして下さい)
| 主な記入事項 | 会社住所(都道府県名は省略)、会社名(フリガナは株式会社を「(カ)」と略す)、代表者名、代表者の住所、支払予定月、事業開始日、給与形態、諸手当の種類、給与支払日、給与計算の締切日、全従業員の賃金の合計額および平均額などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
◇新規適用事業所現況書
| 主な記入事項 | 会社名、会社住所(都道府県名は省略)、会社電話番号、役員名、それぞれの役職名(“常勤”か“非常勤”かも記載)、それぞれの電話番号、所轄の各官庁名、不動産項目などを記入します。 |
◇被保険者資格取得届(記入例はここをクリックして下さい)
| 主な記入事項 | 被保険者名、それぞれの生年月日、それぞれの性別、それぞれの報酬月額(すべての報酬の合計額)、会社住所、会社名、代表者名、会社電話番号などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
◇健康保険被扶養者(異動)届など
| 主な記入事項 | 被保険者の氏名・フリガナ、生年月日、性別、住所などを記入し、個人の実印を押印します。 |
| >被扶養者(配偶者)の氏名、生年月日、性別、職業・収入などを記入します。住所欄には、別居の場合のみ記載。同居の場合は「同居」と入れます。 その他の被扶養者の氏名、生年月日、性別、続柄などを記入します。 |
|
| 会社住所、会社名、代表者名、会社電話番号などを記入し、会社の代表者印を押印します。 |
以上が、法務局へ会社設立の申請をした後に行う流れおよび書類の説明です。
これらは、地域によって若干の違いがあります。各所に届け出る場合は、どんな書類を提出しなければならないのか、添付書類には何が必要なのか、必ず確認しておきましょう。
一番重要なのは「いつまでに届け出なければならないか」ということです。期限は厳守しなければなりませんので、事前に調べておきましょう。
専門家の力を借りることも検討してください。手続き自体は難しくはありませんが、やはり初めてのことを行うときは迷うもの。
各所の窓口で説明を受けながら進めるもよし、税理士さんや公認会計士さん、社会保険労務士さんといった手続きのプロにおまかせするもよし。
スムーズに済ませるためにも、時間を有効に使うためにも、専門家に相談するのもおすすめの方法です。
あなたの新たなスタートが輝けるものであることを願っております。



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